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肺炎の予防について

[2018.01.20]

〇肺炎予防の必要性について

肺炎は日本人の死因第3位であり、肺炎で亡くなる患者さんの96%以上は65歳以上の高齢の患者さんで占めらています。ご高齢の方は肺炎で入院するとベットでの生活が長くなることから足の筋力が弱って歩けなくなったり、認知症がすすんだりして結局肺炎が良くなったのになかなか自宅へ帰ることができないケースも多いです。このため特にご高齢の方にとって肺炎の予防は非常に重要です。

 

〇どうやって肺炎は予防できますか?

1. 手洗い、うがい

 

手洗い、うがいは肺炎や風邪、インフルエンザの予防の基本です。手洗いはささっとお水で流すだけではあまり効果はありません。こちらのサイトには手洗いの正しい手順が詳しく書いてあります。うがいは水道水だけでも効果があるようです。こまめな手洗い、うがいを心がけましょう。

 

2. ワクチン接種

肺炎球菌ワクチン

 肺炎はさまざまな細菌やウイルスに感染することにより起こります。肺炎球菌は最も肺炎の原因となる細菌で肺炎の30~40%を占めます。また肺炎球菌による肺炎は重症化しやすく命に関わることもあります。肺炎球菌ワクチンを接種することにより肺炎球菌による肺炎の発症予防が期待できます。

①65才以上の方

②65才未満でも慢性の持病(糖尿病や心臓、肺、腎臓の病気など)をもっている方

上記の方は接種がすすめられます。

1回接種することで5年間効果が持続しますので5年ごとの接種がすすめられます。

接種費用は当院では7500円となりますが、一部対象の方は各自治体から費用の補助が出ます。本宮市では65、70、75、80、85、90、95、100になる方で今まで接種したことがない方は費用補助があります。案内の通知がきましたらぜひ接種をするようにしましょう。

 

インフルエンザワクチン

高齢の方や肺や心臓、腎臓に持病を持っている方などはインフルエンザにかかると、ひきつづき肺炎にもかかり重症化することがあります。インフルエンザワクチンを接種することによりインフルエンザの予防はもちろん、肺炎の予防にもなります。

生後6か月以上の方が接種の対象となりますが、特に65歳以上の方、慢性の持病を持っている方は積極的な接種がすすめられます。

 

3. 口の中を清潔に保つ

口の中の細菌が唾液などと一緒に気管から肺に流れ込むと肺炎(誤嚥性肺炎)の原因となります。歯みがきなどの口腔ケアで口の中の細菌の減少、ひいては肺炎の予防が期待できます。虫歯などもしっかり治しておくことが重要です。糖尿病は歯周病になりやすいことが知られており。糖尿病の方は特に口のなかのケアに注意する必要があります。

 

4. その他の予防法

栄養状態が悪いと体の抵抗力が低下します。バランスのより食事を心がけましょう。食後にすぐ横になると誤嚥性肺炎のリスクが高まります。食後1時間は横にならず、椅子や座いすに座って座位を保つようにしましょう。ご高齢の方で食事中にむせこんだり、食後に痰が増えたりする場合は要注意です。少しずつゆっくり食べるようにしたり、スープなどはとろみをつけるなどして誤嚥を防ぎましょう。

糖尿病や慢性腎臓病などは体の抵抗力が低下し肺炎などの感染症にかかりやすくなります。これらの病気を持っている方はしっかり治療をしていくことも重要です。

 

〇終わりに

どんなに気をつけても完全に肺炎を予防することはできません。しかしワクチン接種をしたり手洗い、うがいなど予防に努めた場合は確実に肺炎にかかる可能性は低くなります。また仮に肺炎にかかったとしても軽くすむ可能性もあります。

ぜひ普段から肺炎の予防を心がけましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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